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北の我が家

2013 北海道滞在中の些事片々

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  • 04/27/08:47

霧の朝


「この夏は涼しい。 いつもと違う。 桜が咲くのも遅かった」
土地の人が言うのだからそうなのだろう。
北海道の人が涼しい、と言うとき、内地の人間は寒い、と感じる。
北海道に来てから2週間。 真夏日は一度もなかった。
内陸の富良野を訪れても、その日は好天だったが真夏日にはならなかった。

今朝の4時半。
真歌の丘には霧がかかっている。 反対側の新冠方面の空は真っ白だ。





この霧は海霧で、川霧ではない。
真歌の丘の麓には静内川が流れているが、川面には霧が発生していないから。

雲と霧の違いは簡単だ。
大気中に浮かんでいて、地面に接していないものを雲と定義し、
それが地面に接しているものを霧と定義する。
だから、山に雲がかかっているのを平地にいる人からみれば、それは雲だが、
実際に雲がかかっている部分にいる人には霧なのだ。

数日前には、北海道のほぼ全域に濃霧注意報が出た。
夏になると北太平洋に太平洋高気圧が張り出す。
太平洋高気圧からの風が黒潮の上空を通ると温かく湿った風になる。
この風が北上、今度は親潮の上空を通るため急激に冷やされて霧が発生する。
海霧はこの風に乗ってそのまま北上、北海道の大地に押し寄せる。
これを移流霧と呼ぶらしいが、
これが最も顕著なのは襟裳岬から納沙布岬までの、釧路を中心とした地域だ。
南北に走る日高山脈は障壁とならず、
日高地方の静内にも、おこぼれの移流霧が押し寄せるのか。
この海霧が、それでなくても高緯度の北海道で、涼しい夏を演出している。
作物農家には不都合な、霧と霧によってもたらされる低温だろうから、
内地から涼を求めてやってきて、手放しで喜んではいけないのかも。

真歌の丘には、競走馬の放牧場が展開する。
霧が立ち込めると、ガキの頃に唄った 「牧場の朝」 の世界となる。

  ただ一面に 立ちこめた
  牧場の朝の 霧の海



真歌の丘に霧がかかっているのを見ると、
牧場の霧の朝を見たくて車を駆って出かけるのだ。
丘の上には静内灯台もあるから、3・4日に一度は訪れている。
それだけでも静内にいることの幸せだ。
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