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北の我が家

2013 北海道滞在中の些事片々

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  • 05/21/02:32

恥ずかしがり屋


真狩(まっかり) の道の駅で迎えた朝は雨。
北海道の南西部でこの雨は明日の午前中までは続きそうで、
昨日の朝洗ったわが愛車のディープカシスは、結局一日しか持たなかった。
北海道に来てから、洗車をするといつもこうだ。
北海道の涼夏は、この雨と霧でもたらされているのだから、
涼夏を求めて内地を逃れてきた身で、快晴を、などとぜいたくは言えない。

昨日は終日、いい天気だった。 前日から二日連続だ。
恵山岬灯台


南東(臼尻港) からの駒ケ岳


南(道道43) からの駒ケ岳


大沼公園からの駒ケ岳


駒ケ岳は会津磐梯山と同様に山頂が吹き飛んだ山だから、
見る角度によって山容が異なる。
海越しに見ても、裾野から見ても、湖を手前に置いて見ても、
それぞれに趣のある構図を演出してくれる。 私が好む山だ。
山を見ながらだと、運転に集中できない危うさはあるが、
道幅が広くて、直線区間が長くて、交通量の少ない北海道では、
それが多少可能になる。 撮影場所を通り過ぎたら、すぐにバックができる。

噴火湾沿いのだらだらとした道をあくびをしながら走って、
長万部から、また内陸に入った。
黒松内を過ぎると、
前方にニセコアンヌプリを主峰とするニセコの山々が見える。
スキーをしない私には関心度の低い山だが、
全容を見るのは初めてだから写真に撮った。
蘭越の道の駅から。


ニセコの山々が、これほどはっきり眺められるということは、
昨夏は空振りで、今夏の前半も空振りだった蝦夷富士の羊蹄山が、
今度こそは見れる! と、期待が広がる。
しかし、


車中泊の場所に決めていた真狩の道の駅のは、羊蹄山の真南だ。
誰かの話で、羊蹄山は南から眺めるのが好い、と聞いていたのだ。
でも、駐車場に愛車を停めても、雲は消えない。


それどころか、山頂に乗っかっていただけの雲は、次第に中腹へと降りてくる。
こりゃ、だめだ。
相性の悪い山というのはある。
いつ行っても、何度行っても全貌を現さない。 相当な恥ずかしがり屋なのだろう。

夜来の雨で、朝の姿はもっと酷い。
それにしても昨晩は寒かった。 車内温度は13度。 公式記録は11度。
演歌歌手・細川たかしは真狩村の生まれだが、
彼の音域の幅は、この真狩の昼夜の温度差の幅で鍛えられたのか。

今日は、3週間ぶりに日高に入る。
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江差~松前~恵山


江差の道の駅は,江差の市街から車で5分くらい離れた場所にある。
それでも海岸に立地しているから、江差鴎島灯台の点滅が見れた。
灯台に夢中だった数年前なら、
灯台の灯の点滅を見ながら眠れるなんて、至上の幸福だったろう。

今夜、車中泊している道の駅、なとわ・えさん は、
下北半島に最も近い場所だ。 (下北半島に最短の地点は汐首岬だが)
ここの海岸に打ち寄せる波の音はすごく大きい。
津軽海峡は、汐首岬と大間崎を結ぶ線までで、恵山の海はもう太平洋なのだ。
建物の裏に出てその波の音を聞きながら、目を凝らすと、
右に大間埼灯台の点滅が、左の水平線には尻屋埼灯台の点滅が見える。
東北を代表する2つの灯台の点滅が同時に見れるとは、
灯台ファンなら泣いて喜ぶところだ。
東北には、金華山灯台、入道埼灯台、竜飛埼灯台、魹ヶ埼灯台など、
私が選んだ全国の灯台50選の灯台がいくつもあるが、
大間埼と尻屋埼はその中でもトップクラスなのだ。

江差を出発してから松前まで、天候はすこぶる良かった。
昨日に続いて、奥尻島はもちろん眺めることができたし、
松前大島、松前小島まで、はっきりと見えた。
松前を過ぎたら、津軽半島と下北半島がはっきりと見えた。
北海道で晩夏の日本海は濃いブルーだ。
根室海峡で、サロベツの原野で、こんな天候だったら、
国後島も利尻富士も見ることができただろうに。
まぁ、過ぎたことを言っても詮無い。 未練だ!

江差から松前まで、松前を過ぎて函館方面を知内まで、
とにかく交通量が少ない。 
あくびが出そうだが、松前大島と松前小島の島影が退屈さを紛らわせてくれる。
松前小島の方が島影としては面白い。


この島にも、
訪れたい灯台があるのだが釣り船をチャーターしないと行けない。
もう、その気力はないけど‥‥。

松前には12時過ぎに着いたが、無料パスポートの日帰り温泉は14時から。
それまで、時間つぶしに松前城 (福山城) を訪れた。
松前藩は、コメの生産がない特殊な藩だが、幕府には特別な藩だったのだろう。
北海道で最初の桜が咲けば、それなりの存在をアピールする城址だが、
桜のない時期には、ただの小藩の小さな城址だ。
復元された三層櫓はどうでもいいが、その脇の城門は立派だ。


砲台7基を三の丸に備えて、徳川末期の北への備えの特徴を残している。
弘前城と同じで、桜が咲けば名城だ。

入浴時間にまだ間があるので、松前浜チャンポンを食べた。


あっさりした白湯スープに、松前地方の海の幸が盛り込んである。
チャンポンにウニが合うとは思えないが、
そうしなければ、上代の1000円が設定できないのだろう。
ウニ抜きで800円なら納得できる。

松前を出て函館に向かったら、青空に黒い雨雲が。
それでも、津軽半島は隠れなかった。 右端は竜飛埼だ。
因みに、石川さゆりが 「津軽海峡冬景色」 で唄っている 「竜飛岬」 は間違い。
竜飛埼 (もしくは、竜飛崎) が正しい。
もっともこれは、唄っている彼女のせいではなく、阿久悠の間違いだ。
その、津軽半島に最も近いのが白神岬。 灯台がある。


この灯台は、私が好むと好まざるとにかかわらず、
北海道の灯台10基、日本の灯台50選に入れなければならない。
海保の、旧水路部灯台課が、
全国3300余基の灯台に通し番号を付けているが、
その番号は白神岬から始まり、北海道を反時計回りに回って、
本州、四国、九州、そして南西諸島で終わっている。 その、0001番なのだ。

道の駅、なとわ・えさん に着いたが、
お目当ての、道の駅の脇にある 「居酒屋 辰海」 は営業していなかった。
昨年、この居酒屋で、メッチャ美味いホッケとイカ飯を食べたのだ。
それ以来、内地で売っているホッケを買って食べていない。
内地で売っているホッケは脂がのっていなくて、
ここで食べた感激が薄れるから。 とても残念だ。

‥‥と思いながら、寝る前にもう一度確認したら、店に灯りが点いている。
もう、食べて、飲んでしまったが、ちょいと行ってみるか。

積丹町、いい加減にせえよ!


今日の出発は余市の道の駅。 雨模様。
今日の車中泊は江差の道の駅。 快晴。
途中、積丹半島は曇り。
北海道最西端の、追分ソーランラインは快晴。

北海道に、さしたる観光地はない。 歴史を物語る神社仏閣もない。 
城下町は松前にあるだけで他にはなく、宿場町もない。
何もないが、夏に訪れれば、
緑滴る牧場があり、放牧場が、農作地帯が、原始林が、防風林がある。
手を加えた部分と、手を加えない部分とを合わせた大自然がある。
どこまでも続くこの大自然が北海道の観光地だ。

今日、走った積丹半島から江差までの海岸線は、少し趣が異なる。
海岸の奇岩の連続は、北海道で他に例を見ない。
海岸に張り付いた民家も、内地の漁村の雰囲気だ。
北海道からイメージするおおらかさがないのだ。
漁村に関して、似た風景は増毛から北のオロロンラインか。

それはともかく、北海道に来るたびに足を運ぶ積丹半島を訪れた。
半島というからには突端がある。
半島の北端は積丹出岬で、灯台がある。


灯台の足元、島武意海岸。


半島の西北端、というのもおかしな表現で、西北端は無限にあるが、
それに該当するのは積丹岬と神威岬だ。
積丹岬には何もなく、神威岬には灯台がある。


神威岬を南側から見ると。


半島の最西端は川白岬だが、ここにも何もない。
でも、積丹半島というのは偉大な半島で、何が偉大かというと、
小樽を出て西に向かうと積丹半島の先端 (積丹出岬あたり) が見える。
そして、半島の南側の付け根の岩内から100㎞走り続けてもまだ見える。
このように、
遠くからでもその存在を誇示する半島を、私は 「偉大な半島」 と呼ぶ。

積丹半島で一番好きな神威岬では、
昨年に続いてまたも面白くない思いをした。
岬の突端への立ち入りが禁止されているのだ。 昨年もそうだった。
理由は、クマが出没しているから。
昨年は、強風のため、だったかな。
実は、私は7年前の灯台めぐりで、岬の突端 (神威岬灯台) まで行っている。
その時も立ち入り禁止だった。 理由は、歩道が危険なため、だったかな。
でも、5月のオフシーズンで、早朝だったから、強行突破した。
歩行には差し支えなかったが、一般に開放するのは危険だと思った。
海側の路肩は崩れていたし、鉄製の橋や階段は傷んでいた。
あれから7年経てば、傷みはもっとひどくなっていることだろう。

問題は、積丹町が、数少ない観光資源の神威岬なのに、
手入れをして補修し、観光客が歩けるための整備を放置していることだ。
放置していることを、昨年は強風のせいにし、
今年はクマの出没でごまかしている。
それが証拠に、岬への道と隣り合わせの遊歩道には何の規制もしていない。
素人考えだが、
クマが出没するなら、細い岬への一本道よりも遊歩道の方がもっと危険だ。
積丹町よ、いい加減にせえよ!
カネがなくて、岬への道が整備できないなら、
整備できなくて危険です。 ごめんなさい。 と、なぜ言えない!
立ち入り禁止の関門を新設し、ガードマンを雇うだけの財力はあるようだ。


追分ソーランラインでは、北海道で最後に見れる夕陽を見て、
江差の道の駅に入った。
夕陽の下に横たわっているのは奥尻島。


道央横断


昨日、長沼町の道の駅・マオイの丘公園 で迎えた朝は、
公園の樹木や芝生に朝の光が射し込んで、
ヨーロッパの公園みたいな景観を呈していた。
ウォーキングがてらに公園内の散歩を、と思った矢先、降り出した。
それからは一日中、降ったり止んだりの繰り返し。

夕張は曇り空。 雨には会わなかった。


映画 「幸福の黄色いハンカチ」 の思い出広場と、
その周辺のシャッターが下りた商店街には、
黄色い旗が幾つもはためいていたが、
黄色い旗よりもオオハンゴンソウの黄色がやたら目立った。




このオオハンゴンソウ。 夕張に限らず、北海道ではどこでも目立つ。
キク科の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物だ。
内地での、セイタカアワダチソウみたいな存在だ。
道端などに大きな群落がみられるのも似ている。
北海道で最初に観たときは、栽培している花か、と思ったほどだ。

札幌の市街を、南東から北西に抜けた時は晴れ。
自動車道を走ればよかったものを、下の道を走ったばかりに、
実に久しぶりに大渋滞に巻き込まれた。
大渋滞でもイライラせず、むしろ、それを楽しむ気分が多少あったのは、
この一か月半、信号もない直線の道を走り続けた反動だろうか。

札幌の大渋滞を抜けてから小樽までは土砂降り。
小樽の街は、8月最後の日曜日で観光客が多かったが、
突然の雨で難儀した事だろう。 私は素通り。 
素通りしても、北一硝子の店舗や、小樽運河は車窓から眺められる。


東京ロマンチカが 「小樽のひとよ」 で唄った、
 ♪ 二人で歩いた 塩谷の浜辺
は雨。 雨の海辺はそれなりに情緒があるが、
どうせなら晴れた日本海を見たかった。
余市は晴れ。
まず、HO (ほ) の半額クーポンで入浴。 余市川温泉。
余市の道の駅で車を停めて、ニッカウヰスキーの工場見学。


昨年も説明を聞いているが、
もう一度、可愛いお嬢さんが説明する後ろをついて歩く。
目的は、息子へのお土産を買うことだ。
空腹で、試飲のウヰスキーを多めに飲んだら、酔った。
車に戻って、家内に定時連絡をして、すぐに寝た。
こういう時に限って、
夕食をしっかりと用意していたが、食べずに、飲まずに、寝た。
平均睡眠時間が6時間の私には珍しく12時間も寝た。
そうか、バタンキューには、ウヰスキーがいいのか。
この歳にして初めて知った。
寝ている12時間の間に、雨は何度も車の屋根を叩いたらしいが、
そういつまでも付き合ってはいられない。

北海道の臍(へそ) まで来た


霧は、胆振・日高から釧路・根室の太平洋岸の専売特許か、
と思っていたら、今朝の上川の剣淵でも発生した。


周囲の山々をすっぽり包んだ霧に見とれているうちに、
霧が半端ではない雨に変わったから他人ごとではない。
雨脚の強さに、今日一日は動くまい、と決めた。
一日くらい休養日に充ててもいいな、と思ったのと、
道の駅・けんぶち の居心地の良さと環境の良さに、
ここに一日留まるのもありか、と思ったのだ。 

ところが、夏の天気と女心の変わりようは目まぐるしくて、読めない。
西に雲の切れ間が現れて青空が。 青空を見れば動きたくなる。
「パッチワークの丘」 は美瑛が商標登録済みだが、
剣淵にもあるのだという。 
近くだから出かけたが、幹線道路から外れると水たまりの道だ。
大型の特殊車両が落としていった泥の塊もそこかしこに。
昨夕、バケツに4杯運んで洗ったわが愛車は無残な姿に逆戻り。
汚れのない車体は、一晩もたなかった。 嗚呼。

これが、剣淵町が言うところの 「パッチワークの丘」




規模の大きさや、植え付けの多彩さからは異論もあろうが、主観の問題だ。
私は剣淵町に、(かわいらしい) パッチワークの丘があってもいい、と思う。
土地の方に、場所を聞いたら、
「パッチワークの丘 ? それは富良野でしょう」 と返ってきた。
その場所は、映画 「じえじえ」 のロケに使われたそうで、剣淵町として、
鬼の首をとったように思っているなら、町民に周知徹底を図るべきだ。
独りよがりの思い込みでは旅行者が振り回される。

道の駅に雨が降り出す前、だから早朝だが、
陸自の輸送車両の隊列が駐車場に入ってきた。 8両ほどか。
それと一緒に一般車両も6台ほどつられて入ってきた。
私のような、陸自の追っかけがいるのかと思って見ていたら、
隊列を組んで出発する輸送車両の間に一般車両が割り込んで出て行く。
そして、しんがりを守るは陸自のジープだ。
私は作戦任務を知らされていないから勘ぐるしかないが、どうやら、
隊員とその家族の転勤・転属で、引っ越しをしているのではなかろうか。
だとしたら、国費を使っての引っ越しで、問題があるかもしれないが、
平和・日本だから、
それも作戦ごっこの一環として大目に見てもいいか。 
辺境の、過酷な季節もあっただろう北海道に勤務したのだから。
遠目で見ていただけなので、間違っていたらご勘弁を。

今日は新十津川温泉に入って、
長沼町の道の駅・マオイの丘公園 で車中泊。
地元の産直の店がたくさん並んでいて、
なすびの漬物6本が300円。 きゅうりの漬物5本が300円。
安いとみるとすぐ買うが、食べきれるのか? 食べきれずに‥‥。
安物買いの銭失い、とはよく言うが、私の事?。

北海道の臍(へそ)は 富良野あたりらしいが、
交通上は、この長沼町あたりが臍と言えるかもしれない。
明日は小樽から余市だ。 余市はニッカの工場見学で試飲だ。
工場のすぐ横に道の駅がある。 酔いつぶれてもいい。
息子への土産のウヰスキーも買える。